ミニッツAWDのDWS化を解説|MA-020リア改造とリジッドアクスル設定

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こんにちは、中のひとアツです。

[前回(STEP 5)]はモーター周りに手を入れて、見た目のメカ密度と「いざとなれば走れそう感」を底上げしました。
そして今回は、いよいよこの連載の山場のひとつ。ミニッツAWD(MA-020)のリアを「DWS(ダブルウィッシュボーン)化」していきます。

最初に本音を言います。私がDWSを入れた最大の理由は「速そうだから」ではなく、「リアから見た姿をカッコよくしたかったから」です。
MA-020のノーマルのリア足って、悪い意味ではなく、私の目にはどうしても「四角い箱にタイヤが付いている感じ」に見えてしまって……。「ここをもっとメカメカしくしたい!」その答えが、私の中ではDWSでした。

もちろんDWSは見た目だけの改造ではなく、調整できる場所が増えるぶん奥が深いです。今回はその難しさも含めて、初心者の方にも分かるように専門用語を噛み砕きながら解説していきます。

この記事で分かること

☑ DWS(ダブルウィッシュボーン)の構造と、中古品に必須の「渋さ取り」
☑ ドリフトのきっかけを作る「リジッドアクスル化」のメリット
☑ 沼らないための「セッティングの黄金ルール」とAWグリスの活用法


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ステップ内容記事リンク
STEP 0入門ガイド・選び方▶ 基礎はこちら
STEP 1方向性と現状確認▶ 記事へ
STEP 2ジャイロユニット取付▶ 記事へ
STEP 3フロントサス改良▶ 記事へ
STEP 4リアサス調整▶ 記事へ
STEP 5モーター換装▶ 記事へ
STEP 6DWS換装今ココ
目次

1. DWS(ダブルウィッシュボーン)とは?ノーマルとの違い

DWS(ダブルウィッシュボーン)は、リアサスペンション(=タイヤが上下に動く仕組み)の構造のひとつです。
MA-020のノーマルリア足に比べると、リンク(アーム)が増えて構造が複雑になります。一言で言うと「カッコいい。でも簡単ではない」という、マニア心をくすぐるユニットです。

ノーマルリア足とDWSの違い(ざっくり比較表)

細かい競技セッティングの話は抜きにして、体感しやすい違いを中心に整理しました。

項目ノーマルリア足(MA-020標準)DWS化リア足
見た目シンプルで実用的リンク構造が見えてメカメカしい
構造比較的シンプル部品点数が多く複雑
渋さの出やすさ出ることはある可動部が増えるぶん影響が出やすい
調整の自由度比較的少なめ増える(そのぶん難しさも増える)
セッティング変化点が少なく把握しやすい相関関係が増えて沼りやすい
重量比較的軽めにしやすいアルミ等で重くなりやすい
盆栽満足度◎(圧倒的)

私のように「まず見た目の満足度を上げたい」タイプには、DWSはかなり刺さります。一方で、入れれば自動で全部うまく走る魔法のパーツではないので、期待値を合わせておくのが大事です。

2. DWS化の構成パーツと、中古品に必須の「渋さ取り」

今回は、中古で入手したDWS一式をベースに作業しています。中古はお得な反面、前オーナーの組み方や摩耗状態の影響があるので、私はいったん「全バラ(完全分解)」して確認しました。

購入した中古DWSセット

今回の主な構成パーツと役割

DWSを構成する主要パーツと、その役割をまとめました。

パーツ役割(初心者向け)
MDW100 リアダブルウィッシュボーンサスセットベース。リア足をDWS構造にする本体セット
MDW100-01 セッティングサススプリングセット足回りの硬さ(沈みやすさ)を調整するバネ
MDW101B DWSインナーチューブダンパーサスの動きを落ち着かせる(急にしすぎない)部品
MDW102B-22 アルミリアサスホルダーリア足の取り付け土台。角度仕様の違いがある
MDW109B アルミダンパーステーダンパー固定部。剛性とメカ感が圧倒的にアップ
MDW110B マルチリンクアッパーロッドセットリンク構成の調整用。見た目の密度感にも効く
MDW009B ハードユニバーサルスイングシャフト駆動を伝える金属シャフト系パーツ

【注意】
中古流通では、出品名と中身(オプションの有無)が完全一致しないこともあります。購入時は現物写真での確認をおすすめします。

中古でも新品でも「渋さ取り」は絶対の基礎工事

今回私は中古セットを分解整備しましたが、「渋さ取り」は新品でも必須です。樹脂パーツの成形状態や組み付けで、動きが渋い(重い)ことは普通にあります。

DWSは可動部が増えるぶん、摩擦の影響がノーマル足よりダイレクトに出ます。私は2mmリーマーを使って入念に穴のバリ取りを行い、滑らかな動きになるよう徹底的に整えました。

中古DWSをそのままポン付けしてはいけない理由

私が中古DWSをそのまま付けなかった理由は以下の3つです。

  1. 前オーナーの組み癖をリセットし、自分の基準を作るため
  2. 可動部の渋さを先に取っておくため
  3. 消耗やねじ山の状態を見ておくため
DWSのパーツを2mmリーマーでバリ取りする様子
2mmリーマーでのバリ取り

【盆栽派の延命処置と注意点】
中古パーツは樹脂のネジ穴がバカになっている(ゆるい)箇所があることも。応急処置として「瞬間接着剤を薄く塗ってネジ穴を狭くする」という裏技もありますが、最優先はパーツ交換です。無理な延命は自己責任で行ってください。

ネジの緩いパーツに瞬間接着剤で応急処置をする

3. 【番外編】リア駆動系の「リジッドアクスル化(直結)」によるドリフト効果

今回のDWS化にあわせ、サスペンションだけでなく「駆動系」にも手を入れ、リアのデフギアを「リジッドアクスル(直結)」に変更しました。
これはDWSとは別の改造ですが、AWDドリフトにおいて非常に重要なセッティングです。

リジッドアクスルとは?

通常のデフギアは左右のタイヤで回転差をつけられますが、リジッド化すると左右のタイヤが「1本の棒で繋がったように」一体となって回ります。

AWDドリフトでどう効くの?

ジャイロを積んだAWDドリフト前提での一般論としては、以下のメリットがあります。

  • リアが流れ出すきっかけ(スライドの導入)を作りやすい
  • 左右差が減るぶん、挙動の出方が分かりやすい

ブルーアルマイトの部品は高級感の証でもありますね。
ただし、「入れれば必ず正解」ではなく、路面やジャイロゲインで印象は変わります。私は盆栽派なので、「理論は語るけどドライビングテクはそこまでないです」という自虐込みで、見た目も含めて楽しんでいます(笑)。

リジッドアクスルを取り付けている様子
青いパーツは勇気のしるし

4. DWSセッティングの考え方と「沼らない」ための黄金ルール

DWSの面白さでもあり、難しさでもあるのが「調整ポイントの多さ」です。1箇所を変えると他の動きにも波及するため、闇雲に触ると確実に迷子になります。

【最重要】迷ったらコレ!セッティングの黄金ルール

初心者がDWSの沼にハマらないための「調整の順番(鉄則)」を先にお伝えします。複数同時に変えると何が効いたか分からなくなるため、必ず以下の順で1つずつ試してください。

  1. 渋さ取り(左右差チェック):これが全ての土台です。
  2. 車高:重心と干渉を決めます。
  3. スプリング硬さ:ロールのしやすさを決めます。
  4. グリス量:サスの「粘り・落ち着き」を調整します。

DWSで増える調整ポイント一覧表

調整ポイント(何を触る?)変えるとどうなりやすいか(一般論)
車高(車体の高さ)高さの変化で重心や見た目が変わる。干渉確認も必要
スプリング硬さ(バネ)硬めは反応が出やすく、柔らかめはしなやかになりやすい
スプリングプリロード(初期荷重)初期の沈み込み量や反応の出方に影響する
グリス量(可動部の抵抗感)多いと重く、少ないと軽快。塗りすぎ注意
リンク長・取付位置足の姿勢や角度。調整幅は増えるが意味を把握しないと迷う

今回の味付け①:黄色スプリングを選んだ理由

今回、リアのスプリングは「黄色(中間〜ややしっかりめ)」を使いました。
DWSユニットは部品点数が増え重量が増すため、柔らかすぎるバネだと沈み込みすぎて車高が下がり、見た目と動きのバランスが崩れやすくなります。今回は「見た目の車高」と「動きのバランス」を考慮して黄色を選びました。

足回りの硬い・柔らかいってどう違うの?(目安表)

足回りの方向性出やすい印象(一般論)こんな時の目安
硬め姿勢変化が早い、反応がはっきりしやすい操作に対する反応を分かりやすくしたい時
柔らかめしなやか、落ち着いた感じになりやすい粘り感や穏やかな動きを重視したい時

今回の味付け②:あえて「AWグリス」を使う理由

インナーチューブダンパーにはタミヤの「AW(アンチウェア)グリス」を使いました。
足回りにはフッ素コートを推奨してきましたが、ここでAWグリスを使う目的は「滑りを良くする」ためではなく、「あえて抵抗(もっさり感)を足して、サスの動きを落ち着かせるため」です。

極薄で塗ることで、軽すぎてサスが暴れるのを抑え、実車のオイルダンパーのようなしっとり感を足すことができます。(※塗りすぎるとただ重いだけになるので要注意です)

組み立てが完了したMA-020のDWSユニット
組み上がったDWSユニット

★ 今回使用した工具・ケミカルまとめ

  • ☑ 京商 2mmリーマー(バリ取り用)
  • ☑ タミヤ AW(アンチウェア)グリス
  • ☑ 京商 セッティングサススプリングセット(MDW100-01)

5. 初心者向けの判断材料(向く人・FAQ)

DWSは魅力的ですが、全員に必須のパーツではありません。

DWS化に向いている人・向かない人

向いている人(DWSの沼へようこそ)向かない人(急がなくてOK)
見た目のメカメカしさを重視したい人レディセットのまま気軽に楽しみたい人
分解・組み立て・調整そのものが楽しい人細かい分解作業がまだ不安な人
「しばりの中で最適解を探す」のが好きな人調整項目が多いと疲れてしまう人
中古パーツの整備や再生も楽しめる人まずは走行時間を増やしたい人

よくある疑問(FAQ)

初心者でもいきなりDWS化していいですか?

いいんです。 付けたければ付けたら物欲は満たされます。ただ、1台目で「まず走らせる楽しさ」を優先したいなら、ノーマル足のまま遊び込んでからでも十分です。

DWS化したら必ず走りは良くなりますか?

必ず、とは言えません。 組み付け精度・渋さ・バネ・車高などが噛み合って初めて良さが出ます。「自動で速くなる魔法のパーツ」ではなく「作り込めるようになるパーツ」と考えてください。

Q. 初心者でもいきなりDWS化していいですか?
A. できます。 ただ、1台目で「まず走らせる楽しさ」を優先したいなら、ノーマル足のまま遊び込んでからでも十分です。

Q. DWS化したら必ず走りは良くなりますか?
A. 必ず、とは言えません。 組み付け精度・渋さ・バネ・車高などが噛み合って初めて良さが出ます。「自動で速くなる魔法のパーツ」ではなく「作り込めるようになるパーツ」と考えてください。

6. まとめ|見た目重視で入れたDWSが教えてくれた“考える楽しさ”

今回のDWS化、きっかけは完全に「リアから見た姿をカッコよくしたい」でした。そこは今でもまったくブレていません。

でも実際にやってみると、分解して状態を見る、渋さを取る、組み直す、バネやグリスの味付けを考える、動きを見てまた調整したくなる……という感じで、見た目じゃなく「考える楽しさ」まで激増しました。

もちろん調整箇所が増えるぶん難しさもありますが、裏を返せば「しばりの中で最適解を探す面白さ」が増えるということです。
そして何より、リアから見た時のメカメカしさ。内に秘めたブルーアルマイトの輝き。やっぱりDWS、最高にカッコいいです。

私は相変わらず実走行派というより盆栽派ですが、こういう「見て楽しい、触って楽しい、たまに走らせても楽しい」がミニッツの最高の魅力ですね。


【完結】MA-020大改造シリーズ、ここまで読んでいただきありがとうございました!

全6回にわたってお届けした「ミニッツAWD(MA-020)改造シリーズ」は、これにて一旦完結です。足回りも駆動系も、盆栽派として恥じない最高の仕上がりになりました。

「もう一度、基礎から足回りのセッティングを見直したい!」という方は、ぜひ以下のまとめページ(STEP 0)から各記事を振り返ってみてください。

▶ シリーズを最初から読む:[STEP 0:ミニッツAWD入門ガイド・選び方]

皆さんもぜひ、自分だけの最高の1台(盆栽)を作り上げてください!

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