予算を賢く配分。中古Keychronの「差額」で手に入れた最強のコックピット
こんにちは、中のひとアツです。
前回の記事で、中古の『Keychron K1 Max』を格安で入手したお話しをしました。実は、新品を買わずにあえて「中古+訳あり」を選んだのには、ある戦略的な理由がありました。

それは、浮いた予算をそっくりそのまま「左手デバイス」に投資すること。
ついに着弾したのは、PCデスク界隈で今かなり話題になっている左手デバイス兼ドッキングステーション『Ulanzi D200H』です。手首を固定するトラックボール運用を突き詰めた結果、私の視線はついに「左手の自由」へと向かいました。
Ulanzi D200H:カメラ機材の雄が放つ、7-in-1の野心的デバイス
「Ulanzi(ウランジ)」と聞いてピンとくる方は、かなりのカメラ好きでしょう。三脚や照明機材で「安くて実用的、かつ信頼できる」という地位を築いたメーカーが、満を持して投入したのがこのストリームコントローラーです。
本体はアルミ合金製で、ずっしりとした重厚感と高級感があります。Mac Studioのアルミボディとも相性抜群で、デスクに置いた瞬間に「コックピット感」が一段階上がります。
【徹底比較】Stream Deck MK.2 vs Ulanzi D200H。どちらが「買い」か?
左手デバイスの絶対的王者といえば、Elgatoの『Stream Deck』です。私も当初は本家を検討していましたが、スペックと価格を並べてみた結果、Ulanzi D200Hという選択肢が急浮上しました。
| 比較項目 | Ulanzi D200H | Elgato Stream Deck MK.2 |
| 実勢価格 | 約11,000円前後 | 約22,000円前後 |
| ボタン数 | 14個(液晶キー) | 15個(液晶キー) |
| ハブ機能 | 7-in-1 拡張ポート内蔵 | なし |
| カードリーダー | SD / MicroSD搭載 | なし |
| 給電能力 | 最大85W PD出力対応 | なし |
(※記事執筆時点)
決め手は「Mac Studio」の弱点を補うアクセス性
決め手は「本家の半額」という圧倒的なコスパもさることながら、SDカードリーダーを含むハブ機能の存在でした。
私の環境ではMac Studioを使用していますが、背面のポートに手を伸ばすのは意外とストレスですし、前面ポートを抜き差しの摩耗から守りたいという心理もあります。D200Hを導入することで、左手デバイスとして作業効率を上げつつ、「データ移行用のアクセスポイントを手元に常設できる」。カメラも趣味の一つである私にとって、まさに一石二鳥の解でした。
【電源に関する注意点】
本機は100W PD入力に対応しており、ノートPCへ最大85Wの給電が可能です。ただし、これは別途100W対応のPD充電器をD200Hに接続した場合の話。私のようなMac Studioユーザーならバスパワーで十分ですが、MacBook等のメイン充電器を兼ねたい方は、電源の取り回しも含めた検討をおすすめします。
【導入ステップ】迷わないためのUlanzi Studio初期設定ガイド
本体を付属のType-CケーブルでMac Studioに接続したら、専用ソフト「Ulanzi Studio」を導入しましょう。実はこのデバイス、付属のマニュアルには接続方法程度しか記載されておらず、詳しい使い方はアプリを導入して初めて明らかになります。
以下の手順で、サクッとセットアップを済ませましょう。
STEP 1:アプリのインストールと認識
まずは[Ulanzi公式サイト]から、OSに合わせた「Ulanzi Studio」をダウンロードします。

- Macユーザーへの補足: インストール後、システム設定の「プライバシーとセキュリティ」で実行許可を求められることがあるので、落ち着いて許可ボタンを押してください。
STEP 2:必須のファームウェアアップデート
認識されると、高確率で最新ファームウェアへのアップデートが案内されます。動作の安定性に直結するため、必ず実行しましょう。アップデートが進むプログレスバーを眺める時間は、機械好きにとって至高のひとときです。


※完了後は、Mac起動時にアプリが常駐するよう設定(⚙️マークから設定可能)しておくのがおすすめです。

STEP 3:ユーザー登録とコミュニティの活用
マーケットプレイスからプラグインをダウンロードしたり、ユーザー同士の「コミュニティ」機能を閲覧したりするには、ユーザー登録とログインが必須となります。
特に「コミュニティ」タブは日本語対応も進んでおり、実質的なオンラインマニュアルとして機能しているため、登録しておいて損はありません。

ログイン後、さっそくマーケットプレイスを覗いてみました。ここは、デバイスの「心臓」とも言える重要な場所です。
- プラグインの現状: OBSの操作系はもちろん、私が愛用している画像編集ソフト『Affinity』系のプリセットも用意されており、意外にも「ツボ」を押さえたラインナップという印象です。
- 本家との差: 正直に言えば、歴史の長いElgato(Stream Deck)の圧倒的なサードパーティ製プラグインの数にはまだ及ばないかもしれません。しかし、主要なクリエイティブソフトや配信ソフトを使う分には、すでに十分実用レベルに達しています。

また、D200Hを使いこなす上で一番お世話になるのが「コミュニティ」タブです。 実は、紙の説明書には接続方法しか載っていないため、困ったことがあればここを覗くのが基本。日本語対応も進んでおり、ユーザー同士の知恵が詰まった「生のマニュアル」として機能しています。発展途上のデバイスだからこそ、ユーザー同士で環境を作り上げていく感覚は、ガジェット好きにはむしろ心地よいかもしれません。

物理的弱点をDIYで克服する。斜めから文字が読めない問題への回答
初期設定を終えていざ使い始めたとき、一つの大きな問題に直面しました。液晶キーの視認性です。


トラックボール派にこそ致命的な「覗き込み」というノイズ
D200Hのボタンは構造上少し奥まった位置にあるため、「デスクに座った姿勢(斜め手前)」から見ると、ボタンのフチが液晶下部の文字を隠してしまうのです。
MX Ergo Sを40度スタンドで固定し、「最小限の動き」を追求している私にとって、ボタンの文字を確認するためにわざわざ首を伸ばして覗き込む動作は、許容できない「ノイズ」でした。
解決策:3Dプリンタで自作スタンド化
角度が足りないなら、本体ごと傾斜をつければいい。
現在、公式サイトでも専用ベースのキャンペーンが行われていますが、到着を待てない私は3Dプリンタを起動しました。幸い、ネット上には有志が作成したD200H用のスタンドデータ(STLファイル)がオープンソースとして無料で共有されています。
私自身、STLファイルを編集するほどの技術はまだありませんが、「先人の知恵(配布データ)を借りて、物理的な問題を即座に解決する」。これこそが3Dプリンタを所有する最大のメリットです。40度スタンドで手首を救ったときのように、今度は左手デバイスを理想の角度へとリフトアップします。
【自作時のチェックポイント】
STLデータによっては、背面のハブポートに干渉する可能性もあります。もし出力される方は、自分がよく使うUSBメモリなどの「厚み」が、スタンドの脚と干渉しないか事前に確認しておくと安心です。
まとめ:Ulanzi D200Hは、工夫を愛するガジェット好きの最適解
『Ulanzi D200H』のファーストインプレッションをまとめると、このデバイスは単なる「安価な代替品」ではなく、「工夫次第で化ける、ポテンシャルの塊」でした。
総評として、万人向けの「完璧な製品」ではありません。しかし、私のように「物理的なノイズを排除し、自分だけの最強環境を構築すること」に喜びを感じるガジェット好きにとっては、これ以上なく弄りがいのある、楽しいアイテムです。
次回の【後編】では、実際に3Dプリンタで出力したスタンドの装着感と、ブログ執筆や画像編集の作業を劇的に変える「マクロ機能」の具体的な組み込み方について詳しくレビューしていきます。お楽しみに!



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